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『イローナの四人の父親』<span class="note">(A.J.クィネル)</span>

イローナの四人の父親 (新潮文庫)

イローナの四人の父親 (新潮文庫)

1956年のブダペストで、ひとりの娼婦が国籍の違う四人の男たちと関係を持った。そして産まれた娘・イローナ。時は流れ、14歳になった少女は「四人の父親」たちと初めての対面を果たすが、直後に何者かに誘拐されてしまった。CIA、スペツナズ、MI6、BNDで活躍するスパイである父親たちは、娘を無事に救い出すことができるのか……というお話。設定だけならものすごく魅力的なんだけど、ねぇ……。

まず、娘が誘拐されるまでが長い。半分くらいまで読んでようやく誘拐シーン。前振りが長すぎる! 逆に、誘拐されてからは結構呆気ない。それから、父親たちの行動にスパイ組織ごとの差異をあまり感じない……のは、読んでるこっちが特殊工作員フェチでないからかもしれないけど。それより何より、敵の正体が……うがー。それってありなのか。どうなんだ。あと、表紙のイローナのイラストが怖い。

クィネルなら、やっぱりクリーシィ・シリーズを読んだ方が無難かも。『燃える男』は既読だから、次は『パーフェクト・キル』か。